「野クル」に新入部員がやってきた=あfろ「ゆるキャン」14

山梨県の女子高生たちによる「飯テロ」に近いキャンプめしや、夜のテントの中でしみじみ語りあったりする姿を描くことによって、汗臭い「キャンプ」の印象を「ゆるーい」お洒落なものにガラッと変えるとともに、「冬キャン」と「ソロキャン」の魅力を世に出し、「キャンプ革命」的な効果をもたらしたキャンプマンガのバイブル的シリーズ『あfろ「ゆるキャン」(芳文社)』の第14巻。

前巻では、ゆるキャン・メンバーそれぞれの「お花見」キャンプが描かれていたのですが、本巻ではその完結編と新学期に入り、新入生を入会させ、「部」への昇格を狙う「千明」や「あおい」の奮闘が見られます。

あらすじと注目ポイント

構成は

第76話 思い出のの風景
第77話 ソロキャンの夜、犬山家の真実
第78話 新入部員獲得作戦会議
第79話 思い立ったが吉日
第80話 新入部員さんいらっしゃい
第81話 野クルのサイクリング×キャンプ計画
番外編 へやキャン△

となっていて、まず第76話は前巻で姉と一緒に「身延山のしだれ桜」から勝沼駅前の「勝沼甚六公園」と巡ってきた「なでしこ」は甲府にある慈雲寺の樹齢300年のイトザクラの花見にきています。この桜は山梨県の県指定天然記念物になっているようですね。

この後、三人で平安時代末期におきた甲州の大善寺と笛吹の長谷寺という真言宗の二大寺院の争いに端を発する「笈形焼き」を見に行っています。郷土の伝統行事をよく調べているのが「リン」ちゃんのエライところですね。

一方、南部井出キャンプ場で、はじめてのソロキャンプに挑んでいる「千明」は小動物のたてる周囲の音に怯えてトイレにもいけないところを、リンからのSNSで助けられます。ソロキャンでも、誰かとつながっているというのが現代流なところです。
そして、翌日、顧問の鳥羽先生と犬山姉妹、リン、恵那、なでしこと合流し、全員で昼食は「ジンギスカン」の焼き肉です。ここで「あおい」は犬山家の家庭料理のある秘密に気づくこととなります。

中盤以降は、4月になり新入生が入学し、新入部員勧誘に奮闘する「野クル」メンバーの姿が描かれます。「野クル」の新入部員勧誘の目玉は、「なでしこ」のつくるキャンプめしで、ダンボール・ピザ窯を使い、餃子の皮を生地にしたミニピザです。料理そのものは評判はよかったのですが、「野外活動サークル」とこれが結びつかなかったせいか食い逃げ状態が多数発生しているようです。

ただ、「あおい」のスポーツサイクルによる通学のおかげで、第13巻で登場した、恵那ちゃんが散歩中に出会った二人連れの中学生の片割れ「メイ」が入部してくれることとなります。

ちなみに、もう片方の「絵真」は根っからのインドア派らしく入部はパスなのですが、前巻で欲しがっていたタブレット(側面にペンがくっついているところをみると、iPadのような感じがします。)を手に入れて、校内でイラストを描く場所を探しているうちに、図書委員のリンや恵那ちゃんと出会っています。野クルには入部しないものの、キャンプ仲間になるのは近いかもしれません。

後半は、「野クル」に入部した「メイ」を中心に、春キャンプの準備が始まっています。今回は、身延から富士川沿いに甲府盆地に向かい、サイクリングロードを爆走し、山梨北部の広瀬ダムの近くでキャンプする日程です。キャンプの本番は次巻以降の展開で、今回は「準備編」ということでお読みくださいね。

https://amzn.to/3ve7Vi7

レビュアーの一言

第80話の後半部分では、「なでしこ」がいよいよアウトドア・チェアを買うべく。キャンプ用品店を下見しています。
最初に候補となったのは、リンや千明の使っているALITEの「メイフライチェア」か

Helinoxの「アウトドアグラウンドチェア」

だったようですが、最終的には「カリブー」の関さんオススメの「eno Lounger SL Chair」となったようです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました