芽亜里は「婚活合コン」の罠を跳ね返す ー 河本ほむら・斎木桂「賭ケグルイ・双 2」

日本の政財界の有力者の師弟が集まる私立百花王学園を舞台に、学園の支配権を巡って可愛い風貌ながら天然のギャンブラー「蛇喰夢子」が、生徒会長の桃喰綺羅莉などの生徒会メンバーや百喰一族とギャンブルでの闘いを繰り広げるのが「賭ケグルイ」シリーズなのだが、その蛇喰夢子の転校前、夢子の戦友である、早乙女芽亜里が単独で、学園を二分する生徒会とその対抗勢力との闘いを繰り広げる「賭ケグルイ」のアナザーストーリーの第2弾。

前巻で、第二図書室の賭場を手に入れて、これから成り上がってやるぞと調子にのっていたところへ、生徒会執行委員の壬生臣葵がしかけた罠にまんまとはまり、多額の借金を負ってしまった芽亜里。実は生徒会長・桃喰綺羅莉の追い落としを狙っている壬生臣の作戦にまんまとハマったしまったということなのだが、その壬生臣から仲間となって、その企てに参画するよう誘いの手が伸びてくる。

窮地に陥った芽亜里が、その誘いにのったふりをしながらの一発逆転が見られるのが本巻。

【あらすじと注目ポイント】

構成は第2巻が

第4話 誘われる女
第5話 裏切る女
第6話 決断する女
第7話 伝える女
第8話 告白する女たち

となっていて、第1巻で調子にのったために壬生臣の手に嵌って、負わされた大損害を挽回するために、学園主催の「カップリングパーティー」で資金回収をしようというつもりです。この「カップリングパーティー」は要は5人1チームで行う「婚活合コン」なのですが、カップル成立の場合は女性が男性に賭け金を、カップルが不成立の場合は男性が女性に賭け金を払うという別ルールがあるのが、この学園らしいところです。

で、このゲームに芽亜里は「雪見」と「つづら」とともに参加し、その場で「久留米くるみ」「乾千歳」という二人とチームを組んで参加します。

ところが第一回戦で、5人全員のカップルが成立してしまうといった事態が襲います。芽亜里とつづらは仲間の裏切りを防ぐため、途中で示しあわせて指名先を変えたので、この結果になるのは、こちらの回答を相手に教えている裏切り者がいるに違いないと思った芽亜里は、幼馴染の「つづら」が裏切り者ではないかと疑いをもちます。

そして、彼女にチームの情報を全く与えないこととして

芽亜里たちは2回戦に臨むのですが、その結果・・・といった筋立てです。。
さて、勝負の行方と裏切り者は一体誰?といった展開ですね。

2回戦では、芽亜里のチームは相互の不信感が最高潮に達して・・といった想定をしてしまうのですが、実は、これが芽差里の作戦。裏をかいての、裏切り者のあぶり出しと仲間との信頼のチームプレーが見事です。

【レビュアーから一言】

この巻は、全巻を通じて、芽亜里の「かっこよさ」が目立つ巻ですね。本編のほうでは、夢子の「狂」の部分の振り回されて、常識人の弱さが垣間見えるののですが、冷徹な勝負師の一面が見える展開です。

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