花手鞠つづらを襲う「乙女の危機」を回避せよ ー 河本ほむら・斎木桂「賭けグルイ・双 7」

日本の政財界の有力者の師弟が集まる私立百花王学園を舞台に、学園の支配権を巡って可愛い風貌ながら天然のギャンブラー「蛇喰夢子」が、生徒会長の桃喰綺羅莉などの生徒会メンバーや百喰一族とギャンブルでの闘いを繰り広げるのが「賭けグルイ」シリーズなのだが、その蛇喰夢子の転校前、夢子の戦友である、早乙女芽亜里が単独で、学園を二分する生徒会とその対抗勢力「善咲会」との間に挟まれながら、双方との闘いを繰り広げる「賭グルイ」のアナザーストーリーの第7弾。

前々巻で、聚楽幸子によって与えられた大損害を、嫗ケ頭姉妹との勝負でリカバリーし、一息ついた芽亜里。しかし、学園で一番のイベントである文化祭のきっかけに、壬生臣の生徒会を潰す「決起大会」の準備が着々と進めれる中、彼の味方とならない芽亜里たちの文芸部潰しの動きが活発化し始めるのが本巻です。

【構成と注目ポイント】

構成は、

第29話 人好きの女
第30話 出歯亀女
第31話 ピーピング女
第32話 脱ぐ女撮る女
第33話 背水の陣の女
第34話 フルヌードの女

となっていて、まずは、善咲会の幹部ながら、芽亜里の窮地を救う資金援助を申し出たり、何かと動きの読めない「久留米くるみ」が芽亜里たちが組織する「文芸部」へ入部をしてきます。

芽亜里は彼女が敵対する組織の構成員であることから反対するのですが、他のメンバーの雪見とつづらは気にしません。
ここらのノウテンキさが彼女たちの持ち味ですね。

で、そんな彼女のノウテンキなところを狙って、芽亜里がくるみに連れられて、他のブース巡りをしているスキに、善咲会幹部で写真部部長の「六条恵音留」が、文芸部の差し押さえにやってきます。

もちろん、生徒会執行役員で善咲会の会長の「壬生臣」の差し金で、自らが文芸部の部長になり、文芸部を没収してしまって「決起」の邪魔になるものを取り除くか、芽亜里を味方につけるための作戦なのです。

ただ、その刺客となった「六条」が、「つづら」を被写体にした写真を撮りたいという欲望を抱いたため、「盗撮野球拳」による勝負に文芸部の存続を賭けることとなります。ルールのほうは本書で確認してほしいのですが、ちょっとエ○っぽいゲームですので、そういうところが嫌いな人は気をつけてくださいね。

で、この勝負、芽亜里に連絡がつかないままに進行していくのですが、「雪見」と「つづら」が二人だけでどうするのか・・・、といったところが読みどころです。

初戦で、「雪見」が破れた後、六条を二戦目の引っ張り出すために、捨て身の策に出る「つづら」の女っぷりがよいですねー。

【レビュアーから一言】

このシリーズではイカサマを仕掛けてくるプレイヤーが多い中で、今巻で雪見とつづらに勝負を挑んでくる「六条恵音留」は、前々巻の聚楽幸子と並んで、ごまかしのなしの「理論派」の仕掛けを講じてくるのが特徴です。周囲全員がイカサマをやってくる世界の中では、真っ当な方法が一番の「イカサマ」となってしまうという逆説なんでしょうか

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