学園一のリスク狂娘「生志摩妄」、さっそうと見参 ー 河本ほむら・柊裕一「賭ケグルイ・妄 1」

賭ケグルイ

日本の政財界の有力者の師弟が集まる私立百花王学園を舞台に、学園の支配権を巡って可愛い風貌ながら天然のギャンブラー「蛇喰夢子」が、生徒会長の桃喰綺羅莉などの生徒会メンバーや百喰一族とギャンブルでの闘いを繰り広げる「賭ケグルイ」シリーズの狂乱のリスク好き娘・生志摩妄の活躍するアナザーストーリーの第一弾。

【構成と注目ポイント】

構成は

第1話から第8話までが「生志摩妄という女」1~8、第9話から第15話までが「巣食う女」1から7となっていて第1話から第8話までは、このシリーズの主人公となる生徒会美化委員長の「生志摩妄」と相方となる「濡羽綾女」が出会う「始まり」の物語。

ただ、この相方となる「濡羽綾女」はクラスメートの「鳳那々」にカードゲームでさんざん負けていて、その借金の返済のため、「援交」をするよう脅されている、という設定ですね。そして、それから逃れるために飛び降りをしようとした生志摩妄が偶然助けてしまうというのが出会いの始まりです。

そして、命を救われた綾女が再び、鳳のイカサマ・ギャンブルにひっかかりそうになっていいるところに、生志摩が乱入して・・という展開です。ただ彼女が乱入したのは

といった感じでトラブルが拡大するのを楽しむためのようですね。そして、このカードゲームの厳さを見抜いた妄は、さらに面白いゲームをやろうとけしかけます。

それは、妄の手を使って、広げた柚木の間をコンパスで突いていき、それを制限時間内で繰り返し、より多く往復したほうが勝ち、というゲームなのですが。ここで、「綾女」がキレてとんでもない才能を発揮することとなります。

後半は、前半の妄の指を使ったゲームで、妄に気に入られ美化委員会のメンバーになるよう勧誘された「綾女」と、それに反対する副委員長・羽々斬直愛との勝負です。どうやら、美化委員会内はこの巻の段階では、まだ「生志摩妄」の完全な支配下にはないようですね。

で、彼女は、妄の代打ちとして、カードの○×をあてるカードゲームで勝負をするのですが、あっという間に、妄の用意した10億以上の賭金を失ってしまいます。この危機的状況に、「キレた」綾女は、妄の「地位」を賭けることで再勝負に出ます。

ところが彼女の勝負のキモは、カードをシャッフルし配るときに、目をつぶって相手の様子を見ない、という暴挙なのですが、じつはこれが・・という筋立てです。

といったヤケクソのところが彼女の強みですね。
そして、勝負に負けた羽々斬に美化委員会のメンバーから矢のような非難が浴びせられるのですが、それを救ったのは

と、やはり「生志摩妄」でありましたなー。

【レビュアーから一言】

「生志摩妄」が美化委員長になり、好き勝手な行動をしているのは

という綺羅莉の言葉があってのことのようです。彼女の真意がどこにあるかか定かではないのですが、

という「妄」の価値観にぴったりかもしれません。そしてこれが学園内の綺羅莉に反対勢力の駆逐につながっていくんでしょうね。

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