ミステリー

三木笙子

帝都探偵絵図のスピンオフ、静修館の小説家の謎解き物語ー三木笙子「帝都一の下宿屋」

三木笙子さんの書く「帝都探偵絵図」シリーズで、探偵役を務める、法務大臣を義理の父親にもちながら跡継ぎになるのが嫌で、家を出て「帝都マガジン」の雑誌記者をやっている里見高広が下宿をしている、賄い料理が絶品な下宿屋「静修館」の下宿人の一人、小説...
三木笙子

巴里の薄闇の中、曲技団マネージャーの推理が冴えるー三木笙子「クラーク巴里探偵録1・2」

20世紀初頭のパリを舞台に、ヨーロッパを巡業中の、曲芸一座の誘客かた宣伝までを一手に引き受けて采配する敏腕の番頭・片桐孝介と、彼に付き従う料理上手の見習い・晴彦の二人をメイン・キャストにすえて、曲芸師一座や彼らの住んでいる下宿に持ち込まれて...
似鳥鶏

「隠れ家」カフェの名探偵は名パティシエでもあるー似鳥鶏「難事件カフェ2 焙煎推理」

街中の繁華街が近く周囲に高層ビルが立ち並ぶ駅前近くにある、カウンターとテーブルが三つあるだけの小ぶりの”隠れ家的”カフェ「Priere」を舞台に、店の経営者。惣司季と、元警察庁のキャリア官僚で推理担当の惣司智の二人をメインキャストに切り広げ...
似鳥鶏

「隠れ家」カフェの中で事件の謎はすべて解けるー似鳥鶏「難事件カフェ 1」

街中の繁華街が近く周囲に高層ビルが立ち並ぶ駅前近くにある、異世界に「すぽん」と引っ込んでいるような出で立ちの、カウンターとテーブルが三つあるだけの小ぶりの”隠れ家的”カフェ「Priere」を舞台に展開される、半・安楽椅子探偵風ミステリーの第...
ミステリー

祖母の犯罪の「真意」に孫が気づくときー芦沢央「許されようとは思いません」

「汚れた手をそこで拭かない」で直木賞候補となっている、新進気鋭の作家・芦沢央さんが虐待や悪意に着目して仕上げた「イヤミス」風のテイストでありながら最後に驚きのどんでん返しが仕掛けられているミステリー五篇がまとめられているのが本書『芦沢央「許...
柴田よしき

高原のカフェの「一年」は季節とともに過ぎてゆくー柴田よしき「風のベーコンサンド 高原カフェ日誌」

バブルの頃にはペンションで賑わっていたのだが、バブル崩壊後、すっかり寂れてしまった元リゾート地の「百合が原高原村」を舞台に、都会からやってきた女性・奈穂のカフェ経営の一年間を描いたのが本書『柴田よしき「風のベーコンサンド 高原カフェ日誌」(...
柴田よしき

幕末のアンは、メリケンの黄色い粉の謎を解くー柴田よしき「あんの青春 若葉の季」

父親の借金のかたに、品川宿の料理が自慢の旅籠・紅屋に女中奉公にでた「おやす」が紅屋の料理人頭「政さん」や、同じ品川の脇本陣「百足屋」の一人娘・お小夜たちに囲まれ、自分のとても「鼻が効く」という特技を活かしながら料理人として成長していく「お勝...
三木笙子

明治時代の怪盗「ロータス」が旧友にしかける誘いー三木笙子「怪盗の伴走者」

司法大臣の養子で、「帝都マガジン」の雑誌記者・里見高広をホームズ役、有名な日本画家を父に持ち、端正な顔立ちと天才的な才能をもつ天才西洋絵画家・有村礼をワトソン役にして、明治時代後期に帝都・東京でおきる奇妙な事件の数々を解き明かしていく「帝都...
ミステリー

女子高生の転落死に隠された同級生の悪意ー芦沢央「罪の余白」

「汚れた手をそこで拭かない」で直木賞候補となっている、新進気鋭の作家・芦沢央さんのデビュー作が本書『芦沢央「罪の余白」(角川文庫)』です。 愛する娘が学校から転落して死んだ真相を知ろうとする父親と、彼女の”友人”の女子高生たちの間に繰り広げ...
似鳥鶏

古い大学寮にでる、血まみれの亡霊の正体は?ー似鳥鶏「100億人のヨリコさん」

市立高校シリーズや楓ケ丘動物園シリーズのようなユーモア・ミステリーで知られる筆者が、突如としてホラー兼サバイバル小説に挑戦してみた、と思われるのが本書『似鳥鶏「100億人のヨリコさん」(光文社文庫)』です。 あらすじと注目ポイント 本書の最...